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連載コラム_No.6GREEN JOB

グリーンジョブにおける若者の活躍:産官学連携の教育訓練

全世界的にアフターコロナの対応として、グリーンリカバリーの動きが広まり、同時にグリーンジョブを生み出し雇用問題の解決につなげようとする動きが進んでいます。そんな中、グリーンジョブに就く為の教育が急務となっています。 エネルギー領域をはじめ、専門的な知識・技能が求められる業務に係る教育訓練や、そもそもグリーンジョブについての理解が不十分な若い人材にその重要性を伝えることなど、持続可能な社会の実現に向けて大きな課題となっています。

そこで、国連環境計画(UNEP)では、グリーンジョブの創出と就労者増加に向けて、若者により良い職業機会を提供しグリーンエコノミーを活性化する、「グリーンジョブに関する教育の為の国際的なガイダンス」を発表しました。世界各国で、産官学連携の教育、分野や専攻の垣根を超えた相互的な教育が必要であることや、国連機関などからのトップダウンの行動と若者からの働きかけとなるボトムアップの動きについて以下のように述べられています。 (※1)

トップダウン

UNEPをはじめとする各団体は、各国の取り組みに応じて柔軟にカスタマイズ可能な取り組みとして以下の草案を作成し、高校・大学・専門学校に送付

  •  グリーンジョブの増加について
  •  各業種/職種にグリーンレンズ(持続可能性の視点)を導入する手法について
  •  技術、教育、キャリアに係る、グリーンジョブ就労に向けた道筋について
  •  学生が今日のグリーンジョブの雇用機会に関わりを持つ方法について
    (例)学士・修士・博士課程の学生がカリキュラムの中で、教育訓練の一環として実際のプロジェクトに係ることについて
  •  専攻を問わず、学生が将来的に就労者、雇用主、消費者、コミュニティメンバー、投資家などのあらゆるステークホルダーとして、持続可能な環境/社会の発達に貢献するための知識と技能を習得するカリキュラムについて(※1)

ボトムアップ

行政や教育機関に対し、グリーンジョブに係る教育訓練の必要性を訴えるべく、UNEPは若者独自のネットワークと連携を取りコミュニケーションの場を設けることで進めています。

(例)‘Teach the Future : Climate Crisis Education’運動の拡大支援(※1)
※Teach the Futureはイギリス全域で活動している学生団体です。中高大学生による、イギリスにおける気候変動に係る危機や生態学的危機についての教育を大幅に改善することを求め、2019年より活動しています。 (※2)

グリーンエコノミーに必要な仕事はすでに、エネルギー管理・診断職、ソーラーパネル生産者、カーボンオフセットに対応している小売り事業者などの環境配慮型の起業家的行動能力を持ち合わせた就業者によって創出されています。「非公式経済」で働く若手人材や学生は、起業家的行動能力や起業家的思考を学んでいれば、グリーンエコノミーにおいて成功できていると考えられています。学生が組織的に考え、効果的な変化をもたらす役割を担うことが、グリーンエコノミーに向けた質の高い教育には重要な要素となります。 (※3)

※「非公式経済」とは「法令上又は慣行上、公式の取決めの適用を受けていない又は十分に適用を受けていない労働者及び経済単位による全ての経済活動(不正な活動は含まない)」と、2015年の国際労働機関(ILO)総会にて定義されています。 (※4)

加えて、SDGsに係る活動家、グリーンエコノミーにおける雇用主、そして教育機関の3者が協力する手法を生み出すことで、以下のような効果が期待されます:

  1. 1.すべての専門領域においてグリーンレンズ(環境配慮型の視点)が導入されること
  2. 2.学生の就労機会が増えること
  3. 3.カリキュラムの質を向上し、雇用側のニーズと学生のキャリアパスが合致すること
  4. 4.実働しているプロジェクトや研究の活動家と学生をつなげること
  5. 5.環境配慮型の起業家的行動が強化されること(※1)

グリーンリカバリーにおいて、持続可能な社会の実現に向けた行動が重要な局面を迎えている現在、今後の社会を担う若手人材がグリーンジョブで活躍することが期待されています。産官学が連携し、若者とグリーンジョブの接点を設けること、知識・技能を吸収する機会を用意することで、若者が安心してサステナブル社会に貢献するキャリアを積んでいける環境を整えることができるでしょう。

グレイスでも、グリーンジョブに関連する就労機会の創出に限らず、若者が職業選択やキャリアを考えるうえでグリーンレンズ(環境配慮型)を持ち合わせるために、グリーンジョブとの接点をつくるキャリア支援セミナーを今後も企画・開催していきます。

記事掲載日:2021年8月31日

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